第29回 思っている以上に刺激に鈍感──アロマケアに必要な「気づき」の視点

こんにちは。アロマの教室『手放す時間』の石川です^^
毎週水曜日のブログ、今週も『介護×アロマ』の『思っている以上に5回シリーズ』今日は最終回の第5回は「刺激に鈍感なことがある」 です。
前回は「刺激に敏感」だったのですが、今回は全く逆の「刺激に鈍感なことがある」。
脳卒中後遺症の場合は鈍感になるというのは本当によくあります。
「痛くないと言っていたのに、見たら真っ赤になっていた」
「熱いおしぼりを持たせても平気そうにしていた」
「痛がっている様子はなかったのに気がちたら出血していた」
そんなことは、現場で決して珍しくありません。
今日はそんな方へのアロマケアでどのようなことに注意するのか?というお話です。
よくある5つの『思っている以上に』
介護に役立つアロマケア講座の中でも必ずお伝えしている5つの視点。
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皮膚が傷つきやすい
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傷が治りにくい
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皮下出血を起こしやすい
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刺激に敏感なことがある
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刺激に鈍感なことがある
今日は、その中の「⑤刺激に鈍感なことがある」について詳しくお話しします。
前回の『④刺激に敏感なことがある』の記事はこちらをタップorクリック♪
刺激に鈍感とは?
ここでいう「鈍感」とは、
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触られても気づかない
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熱さや冷たさに反応が鈍い
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痛みがあってもすぐに感じない、または気づかない
といった状態を指します。
高齢者や疾患を持つ方では…
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加齢による感覚神経の衰え
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糖尿病による末梢神経障害
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脳血管障害の後遺症による感覚鈍麻(もしくは脱失)
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認知症による感覚の変化や判断の低下
などが原因で、刺激に対する反応が弱くなることがあります。脳外科領域のリハビリでは、最初の感覚検査では触覚の他にも、痛覚・温度(温・冷)覚・圧覚などの簡単なテストも行います。
麻痺のある手足はそれらの感覚が鈍麻している場合がとても多く、リハビリの内容だけではなくて、日常生活上の注意点をご本人や病棟スタッフに伝えていくためです。
高齢者や疾患を持っている方へのアロマケアの場面でも出会うことはあると思うので、豆知識として知っておくと良いと思います^^
感覚鈍麻方の反応の例
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熱い飲み物を持たせても「熱くない」と言うが、皮膚は赤くなっている
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座りっぱなしでお尻に褥瘡ができていても痛がらない
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ぶつけても気づかず、あとから大きな青あざになっている
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体位変換の必要性を自覚できず、同じ姿勢が長時間続く
- 怪我していることに気付かず、出血が続くことがある。
- 痛みがない=かばうことができないので、傷が多い。そして治りにくい
- 関節が無理な位置(体制)をとっていても痛みが鈍いために気付かず、徐々に強い痛みに移行することがある(特に肩関節)
- ほとんど感覚のない状態(感覚脱失)の場合、腕や脚を自分の身体と認識しづらくなり、擬人化することがある(中には名前をつけて話しかけたり、人形のように扱う方もいる)。
⇒この場合は感覚障害だけではなく、高次脳機能障害なども併発していることも多い。 - 車いすから腕や脚が落ちていても気づかず、車輪に手を巻き込んだり、足を引きずってけがをすることもある。
アロマケアで気をつけたいこと
✅ ケア前に皮膚の状態を必ず目で確認(色、熱感、傷の有無)
⇒みつけたら必ずスタッフに報告し、記録しておく。
✅ 熱さや冷たさを感じにくい方には、温冷刺激は特に慎重に
⇒足浴やほっとタオルでのやけどに注意
✅ 香りが分かりにくい場合は無理に強くしない
⇒経験したこのない香りより、みかんや月桃などのその地域で馴染みのある香りにして、ご本人が香りを想像できるように工夫する。
✅ 感覚が鈍い部分は圧が強くなりやすいので注意
⇒圧は強くせずにスピードを落とす。
✅ 「大丈夫です」と言われても、自分の観察を優先する
⇒利用者さんや患者さんんは大体「大丈夫」といいがちです。
鈍感さがもたらすリスク
感覚が鈍くなると、刺激や変化に気づくのが遅れます。
その結果…
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火傷
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打撲
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褥瘡(床ずれ)
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感染症
といった二次的なトラブルにつながりやすくなります。
特に糖尿病の末梢神経障害では、足の小さな傷が気づかないうちに悪化し、潰瘍や切断のリスクにまで発展することもあります。
血行が悪くなっている方は傷ができても治りにくいので、そこから細菌感染をおこすことも。
アロマケアの時間が観察する機会にもなるという意識をもつと良いです^^
さいごに
刺激に鈍感な方へのアロマケアでは、「聞く」より「見る」「触れて確かめる」ことが大切。
本人の感覚や言葉だけに頼らず、ケアする側の観察力が安全を守ります。
そして、鈍感さは一見すると「楽(らく)そう」に見えますが、実は危険が潜んでいる状態。
その危険を事前に見抜き、防ぐことこそが、アロマケアを安心して届けるための大切な役割にもなります。
「気づいてあげること」
それもまた、やさしさのひとつです^^
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