第24回『あの時、休まなければ…』と思い続けていた私のグリーフケア

おはようございます。アロマとハーブの教室『手放す時間』の石川です^^
毎週水曜日に介護やメンタルヘルス、アロマの小話などをお伝えしています。
第24回のテーマは『“あの時、休まなければ…”と思い続けていた私のグリーフケア』です。
グリーフケアという言葉を耳にするけれど…
グリーフケアという言葉を聴いたことはありますか?
「悲しみに寄り添うこと」「喪失と向き合う時間」として紹介されることも多いです。
でも実際には、
悲しみにも寄り添い方があることを知っていても、
それがどういうことなのかわからなくなる瞬間もあります。
私自身も、ホスピスで勤務していたときに、
「どうしても後悔が消えなかった」経験がありました。
今日は、そのときのことを少しだけ綴ろうと思います。
折り紙が大好きだった患者さんとの約束
ホスピスに勤務していたころ、
折り紙が大好きな患者さんと出会いました。
その方は、手先がとても器用で、リハビリの時間に折り紙の作品を作っていました。
「今度、教えてくださいね」と私が言うと、
「じゃあ、これは一緒に作ろうか」と言ってくださって、
その日から、一緒に折り紙を折るようになりました。
一緒に作品を折り進めて、
「来週、仕上げましょうね」と約束をしました。
けれど次の勤務の日、私は子どもの発熱で仕事をお休みすることになってしまいました。仕上げの約束は、果たせませんでした
数日後に出勤したとき、
その患者さんは意識が朦朧としていて、看取り体制に入っており、
会話をすることも、作品の続きを折ることもできませんでした。
「無理してでも出勤すればよかった」
そんな気持ちが、私の中に残ったままでした。
お別れの挨拶のとき、見つけたもの
その方が旅立たれた日。
お部屋へお別れの挨拶に伺ったとき、
机の上には一緒に折り進めていた作品が、きれいに完成されてベッド横の机に置かれていました。
誰かが手伝ったのか、
ご本人が最期に折ったのか――
それはわかりません。
でも私は、作品を見た瞬間、「間に合わなかった」「一緒に仕上げられなかった」という思いが、ずっとこころに残ってしまいました。
私にとってのグリーフケアは、自分で折ること
その日の夜、私は帰宅してから、
黙々と折り紙を折りました。
患者さんと一緒に作ったものと同じ作品を、今度はひとりで。
それは、「患者さんとの約束」を自分の手で形にすることで、少しだけ気持ちを整えたかったのかもしれません。
ケアする人の後悔にも、癒しの時間があっていい
香りでケアをする私が、
そのとき香りではなく、折り紙で自分を癒そうとしていた。
今思えば、それもまた私にとっての『ケア』でした。
看取りの場で、
できなかったこと
やってあげられなかったこと
間に合わなかったこと
そうした小さな後悔は、誰の中にも残るものです。
最後に:グリーフの中にいるあなたへ
もし、今グリーフの中にいる方がいたら。
何もできなかった…と思うことがあったとしても、
その想いを、自分の手で何かに変えてみることで、少しずつ癒されていくことがあります。
私のように、折り紙を折ってもいいし
香りを嗅いでみてもいい。
手紙を書くのも、散歩に出るのも、
きっとそれぞれの形で大丈夫。
香りも、紙も、静かに癒してくれます。

その時に一人で仕上げた
作品。
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