精油とお薬の関係(再掲載)
※この記事は2018年7月に他ブログサイトにて掲載したものです。ブログ移行作業に伴い、こちらへ再掲載しています。
以前、元職場の後輩さんがサロンにトリートメントを受けに来てくれま
した。
彼女は婦人科系の手術を終えており、トリートメントを行うには注意が必要。
トリートメントの予約の問い合わせがあった時点で、主治医に確認してもらうようにお願いしました。

主治医からは『腹部のトリートメントは禁忌。それさえ守れば大丈夫ですよ』と許可をいただき、予約をお受けしました。
彼女の場合は服薬治療が終了し、子宮が元の状態に戻るのを待っている状況だったのでトリートメントを行えました。
それでも、うつ伏せは取れるかな?取れないなら横向きで。
等々。注意事項がでてきます。
横向きのトリートメントだと、準備するものが変わってきます。
うつ伏せが取れたとしても、腰の部分に圧をかけるとおのずと腹圧をかけることになるので、圧はかけない方法で。
彼女が手術前に使用していたお薬は、下垂体ホルモン(いわゆる性ホルモン系)の分泌を抑制するお薬。
精油は天然のものだから安心と思われがちですが、積極的な治療を行っている場合、精油の成分がお薬の邪魔をしてしまう場合があります。

そこに女性ホルモンの働きを活性化する精油を使用してしまえば、お薬の邪魔をしてしまうことになります。
精油は沢山の成分で構成されていますので、性ホルモンに影響する成分が全く入っていないとは決して言い切れないのですが。。。(。>д<)
それがメインの精油はまず使用できません。
後輩さんの場合は、そのお薬の影響がなくなるのを待っていて、尚且つ副作用がまだ残っており更年期様症状が辛いと言っていたので。。。
女性ホルモンの補充を得意とする精油をメイン精油に選びました。
それでも、術後だったので穏やかに働いてくれるようなものを選択。
『自己免疫疾患』という言葉を聞いたことはありますか?
代表的な自己免疫疾患だと、リウマチや『膠原病』と言われるような病気です。私の母親も『尋常性天疱瘡』という自己免疫疾患です。
自分を守るはずの免疫機能が、何らかの原因で自分の身体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患です。
このような病気の場合、免疫機能が自分の身体に対して戦闘態勢になってしまっているので、急性期や増悪期には免疫を一旦下げるようなお薬を使用します。
なので、この時期の患者さんは免疫機能がとても落ちているため、風邪をひくことさえも命取りになることがあります。
たいていは面会制限が出てくると思います。
そのようなお薬を大量に使用している場合はまずアロマトリートメントの許可は得られないでしょうし、サロンにトリートメントを受けにくることも難しいとは思いますが・・・
ご家族が行うとしたら、お薬で免疫機能を下げようとしている所に、免疫機能を賦活する(活性化する)ような精油を多く使用することは、お薬の邪魔をしてしまうこともあります。
では、そのような場合は家族として何ができるのか?
『介護や面会をするご家族が、風邪をひかないようにする』
そこでアロマなどの自然療法で風邪をひきにくい身体づくりをする。
ご本人にはお薬に影響しないような精油を選択して、ごく低濃度でハンドやフットなどの局所的なトリートメントを行う。
もちろん、主治医の許可は必要です☆
このように、精油を使用することはお薬への影響が何かしらある場合がありますので。。。
通院中や服薬中の方に関しては、主治医の許可を取ってもらうようにお願いしています。口頭で構いません(^_^)
『アロマトリートメントを受けてみたいけど、いいですか?』と主治医に確認してくださいね☆ 何かしら注意が必要な場合は、主治医が伝えてくれると思います。
状況によっては、ダメと言われることもあると思います。その際は、安心してアロマテラピーでリラクゼーションを行えるようになるまで、お待ちくださいね(^_^)
どのようなお薬を使っているのか、主治医や薬剤師さんに聞いてみるのもいいと思います☆
また、ひと言で『むくみ』と言っても、生理的な浮腫みと病的な浮腫みがあります。
私は病的な浮腫みに対してのケアは現時点では専門的には行えません。その際は専門的なケアを行えるような場所をお伝えする等で対応します。
最近は『リンパ浮腫外来』という、病的な浮腫みのケアを行える病院も増えてきています。
急性期や積極的な治療の段階ではトリートメントは難しいのですが、慢性期や維持期など服薬も安定してアロマでのリラクゼーション・ストレスケアが身体や心にとって良い影響となる場合は、できることもあると思います。
トリートメントオイルに精油を加えずに、精油の芳香浴をしながら植物油のみでトリートメントを行うことでもリラクゼーション効果は得られますし、それも『アロマテラピー』です☆

何か不安なことがあれば、お気軽にお問合せくださいね☆