アロマで心身がリラックスするのはなぜ?

アロマテラピーで使用する精油の代表格。ラベンダー。

ラベンダーと言えばリラックス。

アロマテラピーもだいぶ認知されるようになりました。

そもそも、なぜラベンダーの香りを嗅ぐとリラックスするのか?

それにはきちんと理由があるんです♪

アロマテラピーに使用する『精油(エッセンシャルオイル)』。

あの小さな可愛い瓶に入った液体は、なかなかの強者(つわもの)なのです(`・ω・´)b

なぜ精油が心身の調子を整えると言われているのか、基礎の基礎でお伝えしようと思います。

Contents

小瓶の中身。精油の正体は濃縮された化学物質

え??化学物質??

天然のものじゃないの?

と疑問に思った方もいるかも知れません。

精油(エッセンシャルオイル)と言われる物は、もちろん植物から取れた100%天然の抽出物です。

天然の化学物質。

合成化学物質とは違います。

その天然の化学物質が沢山沢山集まってできたのが、『精油(エッセンシャルオイル)』なんです。

アロマをきちんと勉強していくと、必ず『精油の化学』を勉強します。

それは、精油を構成する成分を理解するために必要なもの。

いくら植物から取れた天然100%の抽出物でも、ヒトや動物の身体にとっては外から入ってくる『物質』です。

そんな精油がどのようにして身体や心に作用するのか?

だ・か・らアロマを学ぶということは、解剖生理学や化学を勉強する必要があるんです。

精油の成分が身体に吸収されていく過程

精油が身体に吸収される3つの経路
①鼻から
②呼吸から
③肌から

①鼻からの経路

好きな香りを簡単に拡散できるディフューザー。

私たちの目には見えませんが、精油の成分が揮発して沢山の精油の成分が部屋中に拡散されています。

その成分が鼻から入って、鼻の粘膜で溶け込み、嗅細胞と言われる場所で電気信号に変換され、脳に伝わりその刺激でホルモン分泌が促されます。

嗅覚というのはとても原始的な感覚(動物的な本能)で、『快・不快』『記憶』と密接に関係していて、頭で考えるよりも先に感じ取ることもできます。

鼻から吸収された精油成分は、5分後には身体のホルモン分泌に影響する言われています。

②呼吸からの経路

鼻や口での呼吸から入った精油成分は、肺を通して血液中に吸収され、血液循環を介して全身に運ばれます。

こちらも、5分後に採血すると、血液中から精油成分が検出されることが研究で分かっているそうです。

③肌からの経路

植物油(キャリアオイルと呼ばれます)で精油を希釈し、肌へのアロマトリートメントを行うと、植物油に溶け込んだ精油成分が肌へ浸透。精油の分子はとても小さいので、血管をも通り抜けて血液中に吸収されます。

呼吸と同様、血液中に吸収された精油成分は、血液循環を介して全身へ運ばれます。

精油はとてもとても濃縮されているので、肌への直接塗布は刺激が強くおススメできません。 また、水には溶けない性質のため植物油で希釈して、肌への塗布を行います。

肌には本来持っている皮脂が存在しているので、植物油と皮脂は相性がいいんです。

肌から細胞内に精油成分を浸透させて運ぶ役割をするのが、植物油。だから『キャリア(運ぶ)オイル』と呼ばれています。でも、キャリアオイルの役割はそこまで。 その後血管壁を通り抜けて、血液中に吸収されるのは、分子の小さな精油成分です。

これを経皮吸収と言います。経皮吸収の場合は少しだけ時間がかかり、肌に塗布してから血液循環にのるまで15分程かかると言われています。

肌に塗るだけで本当に精油成分が血液に吸収されるの?

経皮吸収は何もアロマに限ったことではありません。

湿布薬だって経皮吸収で消炎・鎮痛成分を体内へ吸収させています。

喘息の場合に使用する気管支拡張薬のパッチを見たことはありませんか? それも、経皮吸収です。

あの小さなパッチを胸に張るだけで、気管支拡張剤が血液内に吸収され、喘息発作を予防しているのです。

精油は医薬品ではありませんが、吸収経路は同じです。

ラベンダーの香りを嗅ぐとリラックスするのは、その精油成分が身体に作用しているから

ラベンダーには『酢酸リナリル』『リナロール』という主成分が含まれています。 もちろん、その他にも沢山の成分で構成されていますよ。

『酢酸リナリル』は神経バランス回復、抗炎症、鎮痛、抗菌、抗真菌、抗ウイルスなどなど。

『リナロール』は鎮静、抗うつ、中枢神経抑制、抗真菌、抗炎症、弱い局所麻酔作用など

が主な作用です。それらの成分が先に述べた3つの経路のいずれかを介して、心や身体に働きかけているんです。

香りを嗅いで心身がリラックスするというのは、きちんとした化学的な裏付けがあるんですね☆

まとめ

アロマを勉強する上で必要となる解剖生理学や精油の化学。

なぜそれらを勉強するのかの理由を、何となくでもご理解いただけたでしょうか?

精油は植物から取れた天然の化学物質。

『天然だから100%安心』ということではないんです。精油はとっても濃縮されているということだけは覚えていてくださいね☆

せっかく植物から得られた恵みの芳香成分。

安全に使用して、心も体も癒してもらいましょう(๑˃̵ᴗ˂̵)و

 

※この記事内で紹介しているラベンダーは『ラベンダーアングスティフォリア(Lavandula angustifolia)』のことを指しています。

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