『こころの疾患と香り』
こんにちは。『アロマとハーブの教室 手放す時間』の石川です。
『介護とアロマ』『メンタルヘルスとアロマ』等、毎週水曜日にちょっとしたお役立ち情報をお届けしています。
今日のテーマは疾患を持った方へアロマケアを行う場合の話で、『こころの疾患』についての書籍をご紹介します。
当教室のオリジナル講座に『ストレスケアとアロマ&ハーブ』があります。
ストレスとは何か?からはじまり、そのケアに役立つ香りやハーブを紹介していきます。
ストレスケアとアロマ&ハーブ講座のテキストの参考・引用文献のひとつ『こころの疾患と香りー香りがこころに効く秘密ー 小森照久 著』。
精神科専門医で、長年精神科医療に携わってきた小森先生が、臨床例などを挙げて香りとこころの疾患について述べています。
うつや不眠に香りが役立つということは、この記事を読んでいるみなさんは既にご存じかと思います。
でも、『うつ状態』と『うつ病(気分障害)』の違いが分からずに、精神科の薬よりも自然療法が良いよ!と安易に勧めるのはかなりリスクが高いこと。
もちろん安易に薬を使わないことに越したことはないのですが、こころの病が深刻な状態の時には薬に頼ることが必要なこともある。というのが私の考えです。
私も中等度のうつ病を患ったことがありますが、あれは単なる『こころの風邪』とは言い難いです。
ほんっとーーーに身体が動かない。
考えがまとまらない
文字が読めない
文字が書けない
食事が摂れない
眠れない
だけど、頭の中は常にフル回転、気持ちも常にザワザワ。 不安感が半端なくて、何度も過呼吸発作を起こす・・・
こうなってしまったら、自分では対処できないのですよね。
何かのトラブルでパソコンが異常に熱を持ったような状態。
もしそうなった時、あなたならどうしますか?
パソコンの電源を切ろうと必死になりませんか?
でも通常のやり方では電源が落ちない。
最終手段として強制終了をかけませんか?
強制的にシャットダウンして、ひとまず熱を持ったパソコンを冷まそうとすると思います。
その役割を果たしていたのが、私の場合は抗うつ薬や安定剤だったのです。
うつ病を発症する前から私はアロマテラピーを少し取り入れていましたが、うつ病が本当に酷い時にはアロマでセルフケアをする余裕は全く無くなります。
私がアロマに帰ってきたのは、うつ病の状態がだいぶ落ち着いてからです。
その後はアップダウンを繰り返しながらも回復して、今に至ります^^
なので、私は薬服用反対派ではないです。
安易に乱用するのは確かに賛成しませんが、身近な友人に薬を否定される辛さも経験しているので、私は否定はしません。
自宅サロンでアロマトリートメントを提供している頃、そんな発信を頻繁にしていたこともあり、お客様には精神的な不調で薬を服用している方も比較的多かったです。
中には、同業者さんで『実は薬を飲んでいる』と申し訳なさそうにお話してくれる方もいらっしゃいました。
私は精神科治療の専門家でもなければ医師でもないので、こころのカウンセリングはできません。が、ポロっと本音を話せる場所(講座やワークショップ)でありたいなあと常々思っています^^
精神科医療の専門医である小森先生が香りの効果をどう捉えているのか。興味のある方はぜひ読んでみてください☆
※出版元であるフレグランスジャーナル社は現在出版業界から撤退しているため、中古本しか手に入らないかもしれません。
さいごに、書籍中の小森先生の言葉で、私が印象に残ったものを・・・
休養とは、すべてのことを棚上げすることです。会社のことや仕事が気になりますが、聞くな、関わるな、他の人が何とかするです。
職場からの余計な接触も論外です。会社や学校を辞めるとよく言いますが、治ってから考えろ、です。自治会の仕事が回ってくる、というのは、代わってもらえ、夫婦でもめている、には、治るまで休戦しなさい、です。