私が医療・介護分野でアロマケアに入るようになったきっかけ
こんにちは。アロマとハーブの小さな教室『手放す時間』の石川です。
『医療』や『介護』の現場でのアロマケアや、ご家族の介護に役立つアロマケアって興味ありますか?
もちろん私は医療職なので、アロマの資格を取得した時から興味ありましたし、自分の両親も年齢とともに手助けが必要な場面も増えているので、そこは常に視野に入れています。
私は今まで高齢者施設・精神科病院・ホスピス・訪問看護分野でアロマケアを行ってきましたが、アロマの資格を取得してすぐに取り入れることができたか?というと、全くそうではないです。
せっかくアロマの資格を取得したのに、なかなか一歩を踏み出せませんでした。
今日は私が医療・介護の分野でアロマケアに入るようになったきっかけをお話しようと思います。
頭で考えてばかりで悶々とする日々
アロマテラピーの理論やトリートメント(※ここではいわゆるマッサージのことを『トリートメント』と表現します)技術をスクールで学んで実践したい。
それは当然の流れです。
『メディカルアロマ』って言葉がありますが、『メディカル』っていったい何をもって『メディカル』って言ってるんだ?
と私自身が疑問に思っていたのですよね。
医療・介護現場でアロマケアを行うことが『メディカルアロマ』なのか?それとも『何かの不調の改善を目的としたアロマのこと』なのか?
当時の私はその辺りもふんわりしていて、『メディカルアロマ』という単語に違和感を覚えていたし、医療・介護現場で患者さんや利用者さんの不調をアロマケアで改善するのが目的というのも、違うような気がしていたし。
患者さんのリスクや医療職としての意見もあったしで、頭で考えてばっかりでなかなか踏み出せない。
そんな状態で悶々と過ごしていました。
当時書いていたブログ記事についた看護師セラピストさんからのコメント
アロマの活動をしようと決めた時、同時にブログを書き始めました。今はもう閉じてしまいましたが、アメブロで『作業療法士兼アロマセラピストのブログ』としてせっせと書いてました。
そんなタイトルなので、おのずと医療職兼業セラピストさんの読者も増えていき、とある看護師セラピストさんとコメントのやりとりをするようになりました。
彼女はリンパ浮腫のケアを専門とする看護師さんで、医療機関に勤務する傍ら、自宅サロンでリンパ浮腫のケアや生活指導などを医療機関と提携して行っている看護師さん。
私がリンパ浮腫について学ぶきっかけにもなった看護師さんです。
ある日、『頭で考えてばかりでなかなか一歩を踏み出せない』という内容の記事をアップした時に、彼女がコメントしてくれました。
『真正面からアロマケアにこだわらないで、もっと力を抜いて別視点からも見てみたらどうですか?』
当時の私は訪問看護ステーションに勤めていまして、アロマケアを導入したいけどできない~~~(汗)と悶々としていた頃。
彼女のコメントの意味が最初は分からず『はて、真正面からアロマケアにこだわりすぎとは・・・』とまた頭でグルグル考えてましたね。
ホント、頭で考えすぎて動けなくなる典型のタイプです。
考え抜いて出した答えは『考えるのをやめて、現場に聞いてみるか』
グルグル考えてばかりで行動に移せなくなっていた私。
考え抜いた末に出した結論は・・・
『考えるのをやめて、現場に聞いてみよう』でした。
そこからは早かったですね。
まず自分で連絡の取れる医療・介護福祉関係者に片っ端からLINEして、アンケートをお願いしました。
『医療・介護分野にアロマセラピストが介入するとなった場合、何を求めるか?』など3つくらいの質問。
そんなに多くはなかったですが、30名弱の方に送りました。
皆さん忙しい中、ありがたいことに90%の回答率があり、沢山答えてくれました。
アンケート結果で分かったことは
『私の理想とするアロマケアと現場が求めることのギャップ』。
なるほどな。私がなかなか一歩を踏み出せなかった一番の原因はこれなのね。と腑に落ちた瞬間でしたね。
現場がアロマセラピストが介入する場合に求めていたことの3つ
アンケートで、医療・介護の現場がアロマセラピストが介入することに対して求めていたことは何だと思いますか?
精油の知識でも、トリートメント技術の高さでもなかったんですよ。
回答してくれた方ほとんどに共通していた答え。それは・・・
◎疾患特性をある程度理解した上で介入してほしい
◎リスク管理について知っていてほしい
◎感染症対策について知っていてほしい
この3つです。
アロマとほとんど関係ない(汗)
そう。この3つをおさえていれば、アロマケアに関してはお任せします。というスタンス。
他にも『なるほどな』と思った回答には、『利用者さんのその日のスケジュールを把握した上で』というものもありました。
現場はスケジュールに沿って動きます。職員はほんっとに分刻みのスケジュールです。
その中に私たちアロマセラピストが介入する時間を作ってもらってる。という意識を忘れないで欲しいという思いもあるのだろうなと感じましたね。
アンケートがきっかけで精神科病院からアロマケア依頼。そしてホスピスへ転職。
現場が求めていることは分かった。
じゃあどうするか?となった時にチャンスが巡ってきました。
アンケートをお願いした精神科病院に長年勤める作業療法士の同期から、『精神科デイケアの外部講師としてアロマケア入ってみない?』と連絡。
やった!チャンス!
と同時にいつもの『でも私にできるかな・・・』という不安感。
いや、これはやるしかないと決めて、デイケア職員へプレゼンしに行きましたね。
その頃の不安感を当時Facebookにアップしたら、アロマを学んだ先生や交流のあったセラピストさんたちから応援コメントをもらい、背中を押してもらいました☆
そしてもうひとつ動いたことといえば、訪問看護を退職していたため、次の就職先を検索。
ずーーーっと気になっていたホスピス病棟を頻繁にチェックしていたのですが、なんとそこで『理学療法士募集』の採用情報が。
しかし私は理学療法士ではなく、作業療法士。
いつもならそこで諦めたかもしれませんが、その時は状況が動き出したことに勢いをつけたかった私。
病院に直接電話して『作業療法士じゃだめですか?』となんとも図々しく問い合わせました。
院長・事務長・看護師長と直接面接した結果、即採用。
そのホスピスはタッチケアにアロマを使っていることも知っていたので、主任に病棟を案内してもらった時に『介護のアロマケアを学んだのですが、私もやっていいですか?』と聞きました。
『どんな感じなの?』と主任は自分の腕を差し出して、私のケアを体験してくれました。
『これなら大丈夫。リハビリできなくなった時とかに患者さんが希望したらお願いね』とOKをもらいました。
ここから私の精神科・ホスピスでのアロマケアが同時にスタートを切ったのでした☆
私の『介護に役立つアロマケア講座』では、かつてのアンケート結果が反映されています。
今現在リニューアル中の『介護に役立つアロマケア講座』。
その内容はかつて無謀にも送ったアンケート結果を反映させた内容です。
精油の効能によって患者さんや利用者さんの不調を改善することではなく、医療・介護の分野に関わる際に最低限知っておいて欲しい疾患特性やリスク管理、感染症対策をお伝えする内容です。
もちろんハンド・フットトリートメントの実技もありますが、上記の内容を素っ飛ばすことはしません
※既に上記内容を理解している方へは、アロマの理論と実技のみの対応も可
疾患が違えば注意する点も変わるので、私自身が実践している中でもやっぱり必要だなと感じました。
一番最初に抱いていた『メディカルアロマ』への違和感。
今現在は『不調の改善を目的としたアロマテラピー』と『対象者の疾患特性やリスクを理解した上で行うアロマケア』の2つを差すもの。私自身は理解しています^^
続きはまた☆
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